今宵はちょっと映画でも

cinema clubへようこそ

ヒューマンドラマ

『遠い山なみの光』感想/原作を読んでない人がどう感じるのかはわからないですが

カズオ・イシグロの最初の長編小説の映画化。脚本・監督は「ある男」の石川慶。主演の広瀬すずが主人公・悦子の複雑な内面を演じ切ることに成功していました。

『夜明けのすべて』感想/つらいときに誰かが救ってくれるならどんなにいいだろう

パニック障害とPMS。だれにも起こりうる身近な疾患にもかかわらず、その認知度は低いように思います。

『侍タイムスリッパー』感想/異様なまでの熱意を感じる

この映画を突き動かしているのは、作り手の人たちの異様なまでの熱意に他ならないでしょう。

『わたしは最悪。』感想

何が最悪かというと、世間一般の古い常識からすると、最悪ってこと。ただそれだけ。

『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』感想

1970年のアメリカの寄宿舎学校を舞台に描かれる少しほろ苦いコメディドラマ。そのほろ苦さはズンと心に残りつつ、温かくもなる巧みな脚本でした。

『To Leslie トゥ・レスリー』感想

主役のアンドレア・ライズボローの迫真の演技は見事としか言いようがないです。ただ、ストーリーにはリアルさが欠けていました。しかし、そういう一方からの見方だけでとらえていい作品とは思いません。

『アイミタガイ』感想

相身互い身(同じ境遇にある者同士が同情し助け合うこと)の小略語である相身互い。最近あまり使われない表現です。やさしい言葉ですよね。

『エンパイア・オブ・ライト』感想

映画と映画館を愛する人ならばわかるのでしょう、その光の意味が。

『ファントム・スレッド』感想

Phantom Threadとは、見えない糸、もしくは幻の糸という意味でしょうか。 夫婦のことは夫婦にしかわからないと言いますが、ではなぜ他人にはわからないことをわざわざ物語にしたのでしょう。

『aftersun アフターサン』感想

2022年 監督・脚本:シャーロット・ウェルズ アカデミー主演男優賞にノミネートされたポール・メスカルの繊細な演技は秀逸でした。

『日の名残り』感想

1993年 原作:カズオ・イシグロ 主演:アンソニー・ホプキンス 原題:The Remains of the Day 原作の雰囲気を忠実に再現しつつ、物語の主題はちょっと違うようです。

『セッション』感想

原題: Whiplash デイミアン・チャゼル監督が28歳のときの作品。監督自身の経験がもとになっているようです。音楽好きでなくとも、一度は見ておきたい作品。

『たかが世界の終わり』感想

グザヴィエ・ドラン監督・脚本。カンヌ映画祭のパルムドールを争いましたが、酷評もされています。

『オッペンハイマー』感想

出典:映画.com 2023年 クリストファー・ノーラン監督が人類にとっての最悪な発明と言える原子爆弾の開発者「オッペンハイマー」の物語を描きました。日本人にとっては心にちくっと刺さります。 あらすじ 第2次大戦中、物理学者のロバート・オッペンハイマー…

『ファースト・カウ』感想/癒されて眠いが傑作と言えます

出典:映画.com 2019年 日本での公開は2023年12月。ミッド・サマー、ザ・ホエールなど数えきれないエッジーと言われる作品を送り出してきたA24。スタンダードなスクリーンに映し出される自然光の映像はある意味とても先鋭的でした。 あらすじ 西部開拓時代の…

『PERFECT DAYS』感想/ヴィム・ベンダース監督が東京を舞台に描くある男の物語

出典:映画.com 2023年 主演の役所広司はカンヌ映画祭で最優秀主演男優賞を受賞。日本贔屓で知られるベンダース監督は「東京物語」の小津安二郎にも傾倒しており、日本人よりもずっと日本のことを知っているような気がします。また、平山という苗字は小津作…

『ボーンズ アンド オール』感想/究極の生きづらさを抱えた2人のラブ・ストーリー

出典:映画.com 2022年 ルカ・グァダニーノ監督が「君の名前で僕を呼んで」に続きティモシー・シャラメと組んだ作品。圧倒的な瞳の美しさに(たとえ人食いであっても)すべては許されるのでしょう。「WAVES/ウェイブス」のテイラー・ラッセルの悩める演技も…

『ケイコ 目を澄ませて』感想/圧巻の演技を見せた岸井ゆきのの本気

出典:映画.com 2022年 三宅唱監督。耳が聞こえない元プロボクサー小笠原恵子の自伝「負けないで!」を原案としています。最大の見せ場と言ってもいいのはミット打ちの練習シーン。ケイコの悩み・苦しみ、ジムの閉鎖を前にしたスタッフたちの気持ちもすべて…

『ベイビー・ブローカー』感想/ソン・ガンホの存在感と演技力は本物だと証明した是枝監督

カンヌ映画祭で最優秀男優賞(ソン・ガンホ)、エキュメニカル審査員賞受賞。エキュメニカルとはキリスト教の統一の意。人間の内面を豊かに描いた作品に贈られる賞のようです。

『ウーマン・トーキング 私たちの選択』感想/これは現代の話だと知って驚愕。

サラ・ポーリー 出演:ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリー他 キリスト教の一派・メノナイトに属するコミュニティで起きた実際の事件。それをもとに書かれたベストセラー小説の映画化です。

『フェイブルマンズ』感想/スピルバーグへの思い入れがあるかどうかがカギ

スティーブン・スピルバーグ監督。スピルバーグ自身の自伝的作品。子供時代の体験がもとになっています。

『ピアノ・レッスン』感想:マイケル・ナイマンの心に残る名曲にのせて、俳優たちは最高の演技を見せました

出典:映画.com 1993年 ジェーン・カンピオン監督。カンヌ映画祭でのパルムドール受賞は、女性監督で初。そしてニュージーランド出身の監督として初めてでした。ホリー・ハンターがアカデミー主演女優賞、アナ・パキンが助演女優賞に輝いています。 あらすじ…

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』感想/ダニエル・デイ=ルイスに圧倒される

ポール・トーマス・アンダーソン監督の最高傑作と言われています。ダニエル・デイ=ルイスは2度目のアカデミー賞受賞。このあと3回目を「リンカーン」で受賞します。

『ナイト・オン・ザ・プラネット』感想/ジム・ジャームッシュはあれから何本撮った?

出典:映画.com 1991年 ジム・ジャームッシュ監督によるオムニバス映画。ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキの5つの都市の同じ時間。街を走るタクシーに乗り込む乗客と運転手の悲喜こもごもな物語。心に刺さりまくりです。 あらすじ ロサ…

『アナザーラウンド』感想/この映画のクライマックスはミケルセンのダンスです

Another Roundとは「皆でもう一杯!」という掛け声。 世界中で評価され、アカデミー国際長編映画賞を受賞。人生に疲れてきた中年の機微を描いた秀逸な作品です。 マッツ・ミケルセンが満を持してダンスを踊るシーンに、心をつかまれます。

『658km、陽子の旅』感想:菊地凛子の実力を見せつけられた作品

上海国際映画祭で最優秀作品賞・女優賞・脚本賞の三冠。菊地凛子は日本映画では初の主演だそうです。

『アメリカン・ビューティー』感想:驚愕のラストの先駆け

サム・メンデスの監督デビュー作で、アカデミー監督賞受賞作。ケヴィン・スペイシー主演。現代アメリカ社会の抱える闇は平凡な家族を崩壊させていく・・

『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』感想

最果タヒによる同名詩集が原作となっています。生きづらさ、という言葉はあまりにも当たり前の言葉だけれど、この映画にはそれでも「死ぬまで生きるさ」という人が出てくる。それはすごく普通で、尊い。

『ザリガニの鳴くところ』感想:動物学者による原作小説を描き切れていないけれど秀作

全世界で1500万部以上売り上げた大ベストセラー「Where the Crawdads Sing」の映画化。ザリガニは鳴かないが、ここはザリガニたちが歌うのを感じられるような場所です。

『カモン カモン』感想:美しいモノクロームの、これは観るべき映画

ジョーカーの怪演から2年、ホアキンのふり幅の大きさびっくり。同一人物と思えないです。