2025年 草彅剛主演。1975年の「新幹線大爆破」のリブート版。今回はJR東日本が全面協力。美しいはやぶさの映像もふんだんに出てきます。ノンストップで展開するパニック度はオリジナルを超えたように感じました。
あらすじ
新青森から東京へ向けて出発した新幹線「はやぶさ60号」。車掌の高市和也(草彅剛)は、常に乗客のためを思い乗車していた。
そして、1本の緊迫した電話が入る。「はやぶさ60号に爆弾を仕掛けた」と。爆弾は、新幹線の時速が100キロを下回ると爆発するという・・
感想
オリジナル版の犯人のリーダーは高倉健。こちらは最初から犯人がわかっており、犯人側のドラマも挿入されていましたが、リブート版は後半になるまで犯人についてはまるで秘密の状態でした。
それにしても特撮映像の進化はめざましいものがあります。なにがそんなにすごいのかを説明するとネタバレになるのでやめますが、ゴジラでアカデミー視覚効果賞を撮ったという自信があふれたような画像になっています。(クレジットで白組が出てきて、やっぱり噛んでいたか)
草彅くんの演技は安定の落ち着き。運転手役ののんは意外にもはまっていました。一番目立つのはオリジナル版で宇津井健が演じた総合指令所の笠置(斎藤工)なのですが、あまりにも真剣に演じているので逆にどっかうそくさい感があります。まあそういう役だから仕方ないですが。でも私はこの指令室の笠置の役は、いちばんおいしい役だったなあと思っています。
1994年の映画「スピード」にも影響を与えた、「時速**キロ以下になると爆発する」という設定。今回も列車が止まれないことは、観ている人を十分にひきつけてやみませんでした。
本当の意味でのノンストップムービー。歯切れ良い展開とスムーズなクライマックスと着地点は、これまでの日本映画ではなかなか見られないうまさでした。
SNSを駆使した展開も時代を反映していて及第点。ただし、肝心の犯人の動機についてはもう少し練ったほうが良かった。ここが一番大事なところですからね。
だとしても作品は十分楽しめたので、ゴジラ以降、日本映画になんとなくワクワクしている今日この頃でした。