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『国宝』吉沢亮の代表作になると彼は言ったが・・

出典:映画.com

 

2025年 李相日監督。原作者・吉田修一が黒衣になって3年間取材した歌舞伎の世界が赤裸々に描かれています。この物語はフィクションですが、実際に外の世界から飛び込んで人間国宝になった方も。

 

あらすじ

長崎の任侠一家の長男として生まれた喜久雄(吉沢亮)は、目の前で父親を殺害されたあと、縁あって大阪の歌舞伎の名門の当主・花井半次郎(渡辺謙)に引き取られることになる。

 

そこで芸の道にめざめた喜久雄は、半次郎の跡取り息子の俊介(横浜流星)と切磋琢磨しながら成長していく。あるとき半次郎が事故で入院し、その代役は俊介ではなく喜久雄だと半次郎は宣言した・・

 

感想

さて、この映画。3時間の大作です。作品の中に数多く登場する歌舞伎のシーン。吉沢亮横浜流星女形になり鷺娘や娘道成寺を踊らなくてはなりません。彼らは相当練習しました。そのうえ曽根崎心中での迫真のセリフのシーン等々。吉沢亮は確かに頑張りました。

 

ただ、忘れてはならないのはこれは映画だということ。役者さんが頑張って女形に挑戦した、ということがテーマであるわけではありません。ヒューマンドラマです。

 

歌舞伎役者に扮して踊るシーンというのは物語の味付けに過ぎないはずなのですが、そのシーンがとにかく長い。いやそりゃもちろん、美しくて素晴らしい画なのですが、だからそのぶん映画が長い。

 

確かにこの作品は大作ですが、3時間が長く感じてしまった。たぶんそれは渡辺謙が出なくなってから。謙さんの存在感は、快適なぐらい画面を制していました。やっぱりすごい人です。

 

だけど後半の急いだ展開といい、どうしても3時間が終わってからモヤモヤが残ってしまう。何だろう何だろう何だろう。けっこう期待して観たのだが。

 

渡辺謙が映画の宣伝のとき、「間違いなく吉沢亮くんの代表作になるでしょう」とおっしゃったのですが、それはつまり、この作品より上は無いということ?と変に勘繰りたくなってしまいました。

 

そう、作品全体に吉沢亮を推しすぎ、と思ったのです。(そういう私は吉沢亮目当てで観に行ったのですが)

 

推しすぎるとどうなるか。何となくバランスが悪いな、という思いが残ったのは否めません。このモヤモヤは・・時がたたないと説明できないかもです。

 

無性に、原作小説を読みたくなりました・・

 

 

 

 

 

 

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