あらすじ
2016年のアメリカ大統領選挙にロシアが介入していた、という国家機密をマスコミにリークした罪で逮捕されたリアリティ・ウィナー(シドニー・スイーニー)。
その逮捕時の音声をそのまま映画のシナリオにした作品。すべてが本物の会話だという緊張感が最初から最後まで続く。
感想
あれが限界だったのだろう
この物語に大きい何かを追い詰める意図があったかなかったか。徹底的にリアリティを追求したという触れ込みですが、実際の音声を忠実に再現したシナリオは、緊迫感はあるものの、作者の意図はうまくぼかしてあります。
リアリティ・ウィナーはアメリカ国家安全保障局に勤める25歳の女性。そんな人が、国家の機密をマスコミに漏らしたら大罪になるということも想像できなかったのは不思議でしかないですが彼女は少なからず戸惑っていました。まずFBIが来たことにぽかんとしていたのです。
機密文書をプリントアウトなんかしたら形跡は残るし、すぐばれるだろうと思うのですがなぜ彼女は平気でいられたのでしょう。
本当にただ「私たちには知る権利がある」などという正義心でリークしたのではなく、何らかの力が働いていたとしたら・・などと勘繰りたくなるのは私だけではないはず。それらの疑惑を私たちに抱かせるためのリアルなシナリオだったとしたら。
そのことを大きい何かに察知されないように、実際の会話のみだけで構成したとしたら、演出的にもあれが限界だったのでしょう。
ただし残念ながら・・
見終わった感想をひとことで述べるとしたら、少し退屈でした。
シドニー・スウィーニーの演技は完璧だったと思います。だけど退屈に思えた。それはもしかしたらFBIの男性たちの描き方が中途半端だったからか。
捕まえるほうの人たちの表情にもっとたっぷりと含みを持たせるか、あるいはまったく存在感のない人形のように描くかのどちらかだったと思います。