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『すずめの戸締まり』猫のダイジンを追って日本を縦断する物語

出典:映画.com

2022年 新海誠監督による、まるで壮大な叙事詩のように展開するロードムービー。さまざまな考察がネットに溢れている。感動する人と同じくらいこき下ろす人もいる。だけどこの作品、とりあえず2時間2分のあいだ心奪われ夢中になったことは確か。

あらすじ

九州で暮らす17歳の岩戸鈴芽(原菜乃華)は、扉を探しているという青年・宗像草太(松村北斗)と出会う。

 

彼の後を追って山中の廃墟にたどり着いたすずめは、古びた扉を見つけ、引き寄せられるようにその扉に手を伸ばす・・。

 

感想

テーマは地震

日本列島の地震をテーマにするとは、新海監督はチャレンジャーです。実際に災害に遭遇したことがある方はどう思って観るのかな、と少し思います。

 

作品は、全体に新海作品らしい美しくわかりやすい画とキレのある展開で、まったく息をつく間もなくラストまでノンストップで引き込まれていきました。

 

曲のセレクトや、笑えるところや、俳優さんの演技も非常に良かったと思います。

 

特筆すべきは「親子関係」の描き方。物語のあちこちに散らばった、親子の情愛の描写。誰しも心のどこかの琴線に触れるだろうなと感じます。

 

感動がちょっとずつ高まり、ラストへの期待度はMAXになっていきます・・

 

さまざまな謎

ところで、ネット上で溢れるように考察されている「猫」の謎。

 

猫のダイジンがつぶやいた言葉や謎の行動について、無数の推理がなされています。物語の中でクリアにされていない部分があるためです。

 

でもあまり考えすぎなくても良かったのかもしれません。

 

私としては、草太という人がうまくイメージできないままです。ビジュアルに既視感があるからかもしれないけど、どういう人なのかよくわからないうちに終わってしまった気がします。

 

でもこれも考えすぎないほうが良かったのでしょう。この物語は「すずめの・・」物語ですから。

 

神話に当てはめるべきか

1つの考察として、「すずめはアメノウズメノミコト、草太はスサノオノミコトであり、神話がモチーフになっている」というのがあります。

 

これに当てはめるとしたら、猫も草太もすべては神話に沿っていて、物語の結末もおのずから決まってくるということになります。

 

神話というものがどの程度観客に受け入れられるか、というところで、評価が分かれるのでしょう。

 

ラストの評価は

さて、ところでMAXに高まったラストへの期待度ですが、ちゃんと期待に応える結果だったのでしょうか。

 

最後の10分まで私はうっすら涙を貯めていました。壮大なテーマの、奥に潜む「何か」を感じ取って。

(「千と千尋・・」でハクの名前がわかったときのような感動を期待していました)

 

その結果については、作品を観ていただき、それぞれでご判断いただくことにしましょう。

 

まとめ・アンハッピーならよかったのか

私たちはおそらく、ハッピーエンドと同時にアンハッピーな切ない話も心の中で望んでいます。ハッピーでありながら切ない、というストーリーならば、もっとこの作品は完璧だったのかもしれません。

 

 

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