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『灼熱の魂』感想/ドゥニ・ヴィルヌーブ監督の初期の傑作

出典:映画.com

 

2010年 原題:Incendies(業火・戦火とでも訳すのでしょうか) この監督の最高傑作はこれではないかと私は思っています。

あらすじ

心を閉ざして生きてきた中東系カナダ人女性ナワルは、ある日、実の子で双子のジャンヌとシモンに謎めいた遺言と2通の手紙を残してこの世を去る。

手紙はジャンヌとシモンが知らされていなかった兄と父に宛てたもので、まだ見ぬ家族を探すためナワルの母国を訪れたジャンヌとシモンは、母の痛切な過去と向き合うことになる。映画.com

 

感想

ドゥニ・ヴィルヌーブ監督はこの作品のあと、「プリズナーズ」「ボーダーライン」のようにぐいぐい魂に来る、力強い作品を生み出してきました。

 

しかしだんだんメジャーな監督になっていき、「メッセージ」「ブレードランナー 2049」「DUNE/デューン 砂の惑星」でとうとう超大物監督になるのですが、作品的にはスケールの大きい凡作が続いているという印象が否めません。

 

この「灼熱の魂」はレバノン出身のワジディ・ムアワッドの戯曲をヴィルヌーブが脚色し監督しました。上演されているお芝居を見て「これを映画化する!」と決めたそうです。

 

その情熱がそのまま投影されたような、これは力作と言えるでしょう。あらかじめ戯曲があったためかストーリーは実に練られていて完璧です。

 

真相にたどり着くまでの丁寧な展開。息をのむように見入っていくと、薄いベールをめくって少しづつ判明する真実。

 

クライマックスで驚愕し溜息をもらし、それでも「愛」という救いをもたらす展開に、絶句するしかありませんでした。

 

この完璧な作品、私はヴィルヌーブ監督の最高傑作と評価したいです。

 

終わったあとも灼熱の炎がいつまでも脳裏から消えません。

 

 

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