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『リコリス・ピザ』感想

出典:映画.com

 

脚本・撮影・監督:ポール・トーマス・アンダーソン。まだ青春の中にいるのかこの監督は、と思わせるみずみずしい脚本に心がきゅんとします。

 

あらすじ

 

ゲイリー(クーパー・ホフマン)は俳優でもある高校生。あるとき撮影助手のアラナ(アラナ・ケイン)に恋をした。しかし彼女は10歳も年上。誘っても来てくれないだろうと思われたが、彼女は待ち合わせ場所にシックな服を着てあらわれた。

 

それから2人は友人のまま、一緒に時を過ごしていく。仕事のトラブルや、さまざまな小さい事件とともに・・。

 

感想

 

どこからみてもあまり垢抜けがせず、そこまで美人でもないヒロインのアラナ。デブで性格も悪く聡明でもない主人公のゲイリー。しかも10歳も年の差がある。

 

しかし彼らの子持ちの交錯やすれ違いは、どことなく覚えがある気がしてくるのか目が離せなくなります。

 

だから、だめだって。とそばにいたら声をかけたくなるような2人。そこまで美人でもない彼女とデブで性格の悪い彼氏だから、限りなく身近で、しかもかなりうっとおしい。

 

そのうっとおしさは、怖いもの見たさにもちょっと似ている感情で、いつのまにかこの2人から目を離せなくなるのです。

 

そのへんにいそうな最悪のカップルだけど、「あんたたち、でもなんかお似合いじゃん?」と声をかけたくなるから不思議。

 

一度見たら忘れなさそうなアラナの個性と、特に特徴のないデブのゲイリー。このカップル、まったく絵にならないけど、心に残る。

 

リコリスピザっていうレコード店の名前から取ったタイトルも、耳に残る。残るってことだけでいい映画だとは言いませんが、残るってのは映画として最大の長所ではないかと私は思っています。

 

そういう意味では、監督の作品たちの中では、かなり上位に来るのではないかという気がしています。

 

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