いい映画さがし

あのとき見逃した映画は名作だったかもしれない

『ルックバック』映画のあらすじ&感想/忘れられない1作です 

 

2024年 監督:押山清高 チェンソーマンの藤本タツキによる長編漫画のアニメ化。すべてのクリエイターに捧げられているように感じます。脳裏をよぎるのは京アニの事件。何度も何度も泣きました。

 

あらすじ

 

学生新聞で4コマ漫画を連載し、クラスメイトからも称賛されている小学4年生の藤野(河合優実)。そんなある日、先生から、同学年の不登校の生徒・京本(吉田美月喜)の描いた4コマ漫画を新聞に載せたいと告げられる。

 

自分の才能に自信を抱く藤野と、引きこもりで学校にも来られない京本。正反対な2人の少女は、漫画へのひたむきな思いでつながっていく。

 

しかし、ある時、すべてを打ち砕く出来事が起こる。映画com.

 

感想

 

特にアニメに詳しいわけではない私は、いつも誰かの助言を聞いてからアニメ映画を見ることにしていました。

 

なのでこの作品を観たのは、ほぼ偶然と言えるでしょう。

 

それは、ポスターに惹かれたから。

 

何かを一生懸命描いている後ろ姿。その後ろ姿は、後ろ姿なのに訴えるものがある。何かがこちらに伝わってくるのです。静止画なのに、動いているような気さえしてくる・・

 

そうして気が付いたら席に座っていました。それからの時間は、奇跡かと思うほどでした。何度も涙を拭いて。しゃくりあげそうになるのをハンカチで抑えて。

 

どんなふうに表現したら、この映画をまだ見ていない人にわかってもらえるだろう、と。考えながら映画館からの帰途につきました。ずっとずっと考えていたけれど、いろんな人にこの作品を観てほしいけれど、どんな言葉でも伝えきれない。

 

2人の少女が、漫画を通じて心を通わせ、力を合わせて作品を作っていく。来る日も来る日も、全身全霊で机に向かいペンを持つ。その姿は・・すべてのクリエイターたちの姿でもあります。

 

そう、この作品は、漫画に関わるすべての人々に捧げられているように思います。そして、京都で起きたあの不幸な出来事。

 

ただひたすら作品に向き合って、ただひたすらにいい作品を作ろうとしていた人たちへの鎮魂歌ではないか。

 

この映画は、アニメを愛するすべての人に、ぜひ観ていただきたいです。