いい映画さがし

あのとき見逃した映画は名作だったかもしれない

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『ハワーズ・エンド』映画のあらすじと感想/1900年代のロンドン中流階級は豪華

1992年 エマ・トンプソンがアカデミー主演女優賞を受賞しました。絢爛豪華な設えは見事です。 あらすじ 知的で情緒豊かな中流階級のシュレーゲル家と、現実的な実業家のウィルコックス家。両家は旅行中に親しくなり、シュレーゲル家の次女ヘレン(ヘレナ・ボ…

『ナイル殺人事件』映画のあらすじと感想/いろんな意味で上質なミステリー

2022年 ケネス・ブラナー監督・主演。オリエント急行殺人事件に続く、アガサ・クリスティ原作のミステリーの映画化。 あらすじ エジプトのナイル川をめぐる豪華客船の中で、美しき大富豪の娘リネット(ガル・ガドット)が何者かに殺害される事件が発生。 容…

『7つの贈り物』映画のあらすじと感想/切ない秘密が隠されていた

2007年 ウィル・スミス主演。「幸せのちから」のスタッフが再結集。とてもせつないお話です。 あらすじ 海辺の家にひとり暮らすベン・トーマス(ウィル・スミス)は、全くつながりのない7人の名前の載ったリストを持っている。 彼らは、ベンが進める“ある計…

『ゾディアック』映画のあらすじと感想/実話ベースの話には注意

2007年 デビット・フィンチャー監督。1968年から1974にかけてアメリカで実際に起きた殺人事件をもとにしています。 あらすじ 1969年7月4日。サンフランシスコ近郊の街のとある駐車場で、若いカップルが銃撃された。 犯人は「ゾディアック」と名乗りサンフラ…

『パンズ・ラビリンス』映画のあらすじと感想/ギレルモ・デル・トロの隠れた名作

2007年 ギレルモ・デル・トロ監督。これは、隠れた名作と言っていいでしょう。ファンタジーなのに甘くないところが最大の魅力です。 あらすじ 1944年、フランコ独裁政権下のスペイン。冷酷で残忍な義父から逃れたいと願う少女オフェリアは、昆虫に姿を変えた…

『イルマーレ』映画のあらすじと感想/再びの2人の共演は切ないラブストーリー

2006年 キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロックが共演。2000年の同名韓国映画のリメイクです。 あらすじ 湖畔に建つガラス張りの一軒家に住む女医のケイト(サンドラ・ブロック)は研修を終えて新たな勤務先のあるシカゴへ引っ越すことになる。 手紙の転送を…

『クラウド・アトラス』映画のあらすじと感想/力作で名作です

2012年 ウォシャウスキー姉弟による、膨大な予算を投じた大作。かなりの良作ですが大ヒットとはならなかったのはなぜだろう。 あらすじ 1849年 米国の弁護士ユーイング(ジム・スタージェス)は航海の帰路、脱走奴隷オトゥアを助けた。ユーイングは悪徳な医…

『切り裂き魔ゴーレム』映画のあらすじと感想/B級ホラーではない

2016年 ビル・ナイ主演。いったいどうしてこんなB級な邦題なのか。驚愕のどんでんがえしが待っているのに。 あらすじ ロンドンで連続殺人事件が発生し、容疑者として4人の名前が挙がった。その中には日記に殺人の美学をつづっていた脚本家クリーもいたが、彼…

『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』映画のあらすじと感想

2021年 ウェス・アンダーソン監督。好きか嫌いかで別れるかもしれませんが、私は大好きです。 あらすじ 国際問題からアート、ファッション、グルメに至るまで深く切り込んだ記事で人気を集めるフレンチ・ディスパッチ誌。 編集長アーサー・ハウイッツァー・J…

『アガサ・クリスティー ねじれた家』映画のあらすじと感想

2017年 アガサ・クリスティーの1949年の小説の映画化。お金持ち一族のドロドロ殺人劇の元祖。金持ちは性格が悪いという概念はここからはじまった? あらすじ 無一文から巨万の富を築いた大富豪レオニデスが毒殺され、私立探偵のチャールズ(マックス・アイア…

『レベッカ』映画のあらすじ&感想/リメイク作品の難しさがここに

2020年 リリー・ジェイムス主演。1940年のあまりにも有名なヒッチコック監督による作品のリメイク。まあやはりリメイクはこんな感じですね。 あらすじ ヴァン・ホッパー夫人の使用人としてモンテカルロを訪れた女性(リリー・ジェイムス)は、イギリス人の大…

『一度も撃ってません』映画のあらすじと感想/ディープな大人の世界

2020年 石橋蓮司主演。これはいい作品。ただ、題でネタバレしないほうが良かったですね。 あらすじ ハードボイルドを気取る小説家の市川進(石橋蓮司)。まったく原稿が採用されない時代遅れの作家である市川には伝説の殺し屋・サイレントキラーというもう1…