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『トゥモロー・ワールド 』感想/映画界の何かを変えたターニングポイント的な作品か

出典:映画.com

2006年 アルフォンソ・キュアロン監督。長回しがこんなに効果的にみるものを惹きつける技法だとは。この映画が後世に残した爪痕は大きいと言えます。

 

あらすじ

人間に子供が生まれなくなった西暦2027年。国家官僚のセオ(クライブ・オーウェン)が、ある日突然、何者かによって拉致される。セオを拉致したのはセオの元妻ジュリアン(ジュリアン・ムーア)が率いる反政府組織で、ある重大な秘密を握っていた・・

 

感想

それにしても、なんでこんなに主人公のセオは頑張れるの?というぐらい、とにかくとめども無く大変なことが続き、そして彼は試練を乗り越えるのだ。

 

それは「命」というかけがえのない物によって突き動かされているのだと、それは無理やりに納得されるのだが、よくよく考えるとあそこまで頑張らなくても、と思わなくもないです。

 

この映画の舞台である2027年に、人類が生殖能力を失うなんてことはないだろうけれど、それでもまったく想像がつかない世界では無いというのがこの映画のミソです。

 

それだけに繰り返される長回しによって、引きずられるように引き込まれた私たちは、同じように引きずられるように頑張らされるセオに自然に感情移入はできてしまうでしょう。

 

クリムゾン・キングの宮殿」に代表される数々の曲の力も合って、終始一貫「どうなる?」の思いで観てしまいますが、しばらく時間が経つとその魔法はとけてしまいます。

 

セオ、あそこまで頑張らなくてもねと。そのあたりのストーリーの無理やり展開がこの映画の魅力でもあり、欠点でもあるのでしょう。

 

ただ私はこの映画、映画の歴史の中で何かを変えたターニングポイントでもあったと思えてなりません。