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あのとき見逃した映画は名作だったかもしれない

『アガサ・クリスティー ねじれた家』映画のあらすじと感想

2017年 アガサ・クリスティーの1949年の小説の映画化。お金持ち一族のドロドロ殺人劇の元祖。金持ちは性格が悪いという概念はここからはじまった?

あらすじ

無一文から巨万の富を築いた大富豪レオニデスが毒殺され、私立探偵のチャールズ(マックス・アイアンズ)は、レオニデスの孫娘で元恋人のソフィアから捜査を依頼される。

レオニデスの屋敷には3世代にわたる一族が勢ぞろいしており、巨額の遺産をめぐって疑惑や嫉妬、憎悪が入り乱れていた。捜査を開始したチャールズは、ソフィアを含めた一族全員に殺害の動機があることに気づく。

そして真相に近づいていく中で、第2の殺人が起こり……。映画.com

感想

私立探偵を演じるマックス・アイアンズは、あの名優ジェレミー・アイアンズの息子さん。顔も芸風もあまり似てないですね。

この原作小説「ねじれた家」は、アガサ・クリスティーがもっとも満足していると語った作品とのこと。確かにこの連続殺人の展開は実にミステリアスで、作家が満足したと語るのは納得できると思いました。

しかしながら、せっかくの初映画化なのですが、どことなくスリリングな要素が足りない気がしてしまいました。

それはおそらく探偵さんがイケメンすぎてその甘い雰囲気がミステリーの世界を壊しているせいかも。

ミステリーにとって、一番大事なものは何か。それは犯人でもなく、豪華な脇役や家や家具でもない。それは「探偵」です。

時には警察だったり一般人だったりしますが、事件を解決する人こそが、ミステリーにとっての心臓部。

「ねじれた家」に足りなかったものは、「探偵」の役不足に他なりません。

これが初映画化という当作品、今後再映画化でアガサの思いを継いでほしいなと思います。