いい映画さがし

あのとき見逃した映画は名作だったかもしれない

2022-01-01から1年間の記事一覧

『トップガン』映画のあらすじと感想/マーヴェリックだけでなくこれも名作だった

1986年公開。トニー・スコット監督。「トップガン マーヴェリック」が世界中で公開され、日本でも大ブームとなりましたが、その感動は実は「トップガン」あってこそなのです。 「トップガン」を観てない人にも感動をあたえている、つまり「トップガン マーヴ…

『10 クローバーフィールド・レーン』映画のあらすじと感想

2016年 クローバーフィールド・ユニバースの一環として公開されたSFサスペンス。SFっぽいポスターですが、ちょっと趣は違っています。 あらすじ 恋人と別れた女性ミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は車を運転中に事故に遭い、気を失う。 気…

『スキャンダル』映画のあらすじと感想/FOXニュースのCEOの事件

2019年 原題:Bombshell(爆弾) 2016年、FOXニュースの創立者でCEOのロジャー・エイルズがセクハラで告発されました。功績もあったのでしょうが、クソ野郎です。 あらすじ アメリカで視聴率ナンバーワンを誇るテレビ局FOXニュースの元・人気キャスターのグ…

『ボビー・フィッシャーを探して』映画のあらすじと感想

1993年 ボビー・フィッシャーの話ではありませんが、実在の神童の物語です。大切なところが抜けている気がしました。 あらすじ 7歳の野球好きの少年ジョシュは、公園でチェスをする大人たちに出会い、チェスの魅力に取りつかれる。 やがてジョシュには類まれ…

『ちょっと思い出しただけ』映画のあらすじと感想/誰にでもあるキュンとする思い出

2022年 ロックバンド「クリープハイプ」の尾崎世界観が自身のオールタイムベストに挙げる、ジム・ジャームッシュ監督の代表作のひとつ「ナイト・オン・ザ・プラネット」に着想を得て書き上げた新曲「Night on the Planet」に触発された松居監督が執筆した、…

『GHOST IN THE SHELL攻殻機動隊』/映画のあらすじと感想

1995年 押井守監督。このアニメは一度踏み込んだら抜け出せない。適度に難解で魅力的な沼のようです。 あらすじ 西暦2029年、高度に発達したネットワーク社会において多発するコンピューター犯罪、サイバーテロなどに対抗するため結成された非公認の超法規特…

『トスカーナ』映画のあらすじと感想/料理と景色がもっとみたいのに

2022年 デンマーク映画。Netflixで配信。好きなタイプの映画ほど感想は辛口になってしまいます。 あらすじ デンマークでシェフとして成功しているテオ。しかしレストランの経営という現実に疲れ始めていた。 そんなとき疎遠だった父が亡くなり、ビジネスのた…

『千年女優』映画のあらすじ&感想/夭折した天才今敏監督

2002年 今敏監督。今だからこそ理解される優れた表現。声優さんもいい仕事をしています。 あらすじ 小さな映像制作会社の社長・立花は、かつて一世を風靡した昭和の大女優・藤原千代子のドキュメンタリーを作るため、人里離れた千代子の邸宅を訪れる。 30年…

『ゲーム』映画のあらすじと感想/マイケル・ダグラスがボロボロに

1997年 デビット・フィンチャー監督 これは監督の「遊び」とも言える、唯一無二の作品。 あらすじ 投資家として成功したものの、離婚後、孤独な毎日を送っていたニコラス(マイケル・ダグラス)は48歳の誕生日に弟コンラッド(ショーン・ペン)に再会し、CRS…

『はい、泳げません』映画のあらすじと感想/普通の人を演じた長谷川博己

2022年 長谷川博己はいつもの怪演にひとあじ加わり、等身大の再生する男性を好演しています。 あらすじ 大学で哲学を教えている小鳥遊(たかなし)雄司(長谷川博己)は水に顔をつけることが怖く、泳ぐことができない。 これまで頭でっかちな言い訳ばかりし…

『トップガン マーヴェリック』映画のあらすじと感想

2022年公開。35年も経って続編が作られるとは驚きです。しかし昔のトップガンを知らなくても十分楽しめます。 あらすじ アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校トップガンに、伝説のパイロット、マーヴェリック(トム・クルーズ)が教官として帰ってきた…

『ザ・インタープリター』映画のあらすじと感想/シドニー・ポラック最後の監督作品

2005年 インタープリターとは通訳士のこと。国連での撮影を初めて許可された作品だそうです。 あらすじ アフリカのマトボ共和国出身のシルビア(ニコール・キッドマン)は、現地のクー語の通訳として国連本部で働いている。 ある日、彼女はマトボの大統領暗…

『浅田家!』映画のあらすじと感想/ニノでなくてはできない役

2020年公開 二宮和也主演。家族がテーマの作品で注目された写真家浅田政志の自伝をもとに、やはり家族をテーマに映画を撮り続ける中野量太監督がメガホンを取りました。 あらすじ 田家の次男・政志(二宮和也)は、父の影響で幼い頃から写真に興味を持ち、や…

『ライトハウス』映画のあらすじと感想/モノクロで際立つ2人の怪演

2019年 絶海の孤島の灯台で、ほぼ2人だけの芝居に圧倒される。灯台を見るたび思い出しそうです。 あらすじ ニューイングランドの孤島に2人の灯台守がやって来た。 ベテランのトーマス・ウェイク(ウイレム・デフォー)と未経験の若者イーフレイム・ウィンズ…

『TIME/タイム』映画のあらすじと感想

2011年 ジャスティン・ティンバーレイクが歌わずに頑張っています。「ガタカ」の監督らしい作品ですが、あれほど良くありません。 あらすじ 科学の進歩によってすべての人類は25歳で成長が止まり、腕に埋め込まれた体内時計が示す余命時間だけしか生きられな…

『特捜部Q 檻の中の女』映画のあらすじと感想/デンマーク発のサスペンス

2015年 デンマークのベストセラー小説を本国で映画化。北欧の重く冷たい空気感と、早いテンポがマッチした極上のサスペンスです。 あらすじ コペンハーゲン警察殺人課の刑事カールは、新設されたばかりの未解決事件班「特捜部Q」に左遷させられてしまう。 捜…

『ココ・アヴァン・シャネル』映画のあらすじと感想

2009年 オドレイ・トトゥ主演。アメリの時よりもずいぶん大人になりました。女性の服はどうあれば美しいかを自由な心で見抜いたココ・シャネル。そのデザイナーとしての資質が花開く前日譚です。 あらすじ 孤児院で育ったココ(オドレイ・トトゥ)は、施設を…

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』映画のあらすじと感想

2019年 ひょっとしたら、後年、ウディ・アレン監督の「晩年の凡作」とでも評されそうですが、私は惜しい作品だと思っています。 あらすじ 大学生のカップル、ギャツビー(ティモシー・シャラメ)とアシュレー(エル・ファニング)は、ニューヨークでロマンチ…

『インサイドマン』映画のあらすじと感想/内通者を意味するスラング

2006年 スパイク・リー監督 原題:Inside Man デンゼル・ワシントン、ジョディ・フォスター。 あらすじ マンハッタンの銀行で強盗事件が発生。警察、銀行強盗、両者とも譲らず神経をすり減らすような心理戦を展開する中、銀行の女性顧問弁護士(ジョディ・フ…

『コリーニ事件』映画のあらすじと感想/ドイツの歴史と司法の問題に切り込んだ秀作

2019年 ドイツの世界的ベストセラー小説の映画化。これは実によくできた力作です。往年の西部劇スターのフランコ・ネロが渋い。 あらすじ 新米弁護士カスパー・ライネンは、ある殺人事件の国選弁護人を担当することに。 それは、ドイツで30年以上にわたり模…

『ミッドナイト・スカイ』映画のあらすじと感想/地球の未来をジョージ・クルーニーが描く

2020年 Netflixオリジナル映画。ジョージ・クルーニー監督・製作・主演。地球の未来はわかっているのに「どうなるんだろう」と一応思います。 あらすじ 地球滅亡が目前に迫ってもなお、北極の基地に残る孤独な科学者オーガスティン(ジョージ・クルーニー)…

『アメリ』映画のあらすじと感想/オドレイ・トトゥが可愛い

2001年 フランス映画。オドレイ・トトゥの出世作。赤と緑を基調にした美術装飾が斬新でかわいい。 あらすじ 神経質な両親の元で育ち、空想の中で遊ぶのとこっそり悪戯するのが得意になったアメリ(オドレイ・トトゥ)。 22歳になり、モンマルトルのカフェで…

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』映画のあらすじと感想

2022年公開。グリンデルバルドがジョニー・デップではなくなった。しかしむしろ私はマッツ・ミケルセンにとても期待していたのでした。 あらすじ 魔法動物を愛するシャイでおっちょこちょいな魔法使いニュート(エディ・レッドメイン)が、恩師のアルバス・…

『21ブリッジ』映画のあらすじと感想/チャドウィック・ボーズマンが走る!

2019年 チャドウィック・ボーズマン主演。全力疾走する姿にちょっと泣きそうになりました。 あらすじ マンハッタン島で強盗事件が発生し、銃撃戦の末に警察官8人が殺害された。捜査に乗り出したのは、警察官だった父を殺された過去を持つデイビス刑事(チャ…

『ナイトメア・アリー』映画のあらすじと感想/ギレルモ・デル・トロ監督らしさはあるものの

2022年 ギレルモ・デル・トロ監督 アカデミー賞から2年、スターが揃っている作品なのですが・・ あらすじ ショービジネスでの成功を夢みる野心にあふれた青年スタン(ブラッドリー・クーパー)は、人間か獣か正体不明な生き物を出し物にする怪しげなカーニバ…

『ドライブ・マイ・カー』映画のあらすじと感想/村上春樹の原作を大きく引き伸ばしてる

2021年公開。世界から評価されました。難解とも言われますが、村上春樹の原作も映画も、感覚でみればよいかと思います。 あらすじ 舞台俳優で演出家の家福悠介(西島秀俊)は、脚本家の妻・音(霧島れいか)と幸せに暮らしていた。しかし、妻はある秘密を残…

『スワロウテイル』映画のあらすじと感想

1996年 岩井俊二脚本・監督 架空の日本の街で繰り広げられるアジア移民たちの物語。独特の世界観と名曲「Swallowtail Butterfly」。 あらすじ 日本の円を稼ぎにやってきたアジアの移民たちは街のことを「円都(イェン・タウン)」と呼び、そんな移民たちは「…

『博士と狂人』映画のあらすじと感想

2019年 なんなんだ、この題、と思わせるようなタイトル。狂人に焦点を当てすぎの感が。 あらすじ 貧しい家庭に生まれ、学士号を持たない異端の学者マレー(メル・ギブソン)。エリートでありながら、精神を病んだアメリカ人の元軍医で殺人犯のマイナー(ショ…

『ペイ・フォワード 可能の王国』映画のあらすじと感想

2000年 ハーレイ・ジョエル・オスメント主演。誰かに善意を渡す、という物語の主題がコロナ禍でまた話題になったもよう。善意の輪が広がれば、疫病にも打ち勝てるはずですが・・ あらすじ 社会科のシモネット先生(ケビン・スペイシー)が中学生たちに課題を…

『囚われた国家』映画のあらすじと感想/エイリアンに支配された地球

2019年 展開がとても速いドラマ。好き嫌いがわかれるところでしょう。 あらすじ 地球外生命体(エイリアン)に侵略された2027年の地球。 「統治者」と呼ばれるエイリアンの管理下に置かれ、支配されたアメリカでは、全市民の身体にGPSが埋め込まれて死ぬまで…